未経験からデータベースエンジニアになるための方法を解説
今や、誰もが1人1台パソコンやスマートフォンを所有し、仕事をしたり、インターネットを楽しむ時代です。このようなIT化の加速を受けて、ITエンジニアの需要は常に高くあります。
特にITシステムに必要不可欠なデータベースを支えるデータベースエンジニアは、慢性的な人手不足と言われております。
「確かな技術を身につけて、IT業界で働きたい」「データベースエンジニアとして多方面で活躍したい」そう思っても、何から始めればよいのかわからない方は多いのではないでしょうか。
今回は「IT業界は未経験だけど、データベースエンジニアを目指したい」といった方を対象に、データベースエンジニアがどういった仕事なのか、どのようにステップアップして目指せばよいのかを紹介します。
データベースエンジニアとは
データベースエンジニアとは、データベースの設計、開発、もしくは運用、管理を行うエンジニアの総称です。
そもそもデータベースとはなにか
では、そもそも「データベース」とはなんでしょうか。Wikipediaでは「データベースとは、検索や蓄積が容易にできるように整理された情報の集まり」と定義されています。
もっと噛み砕いて言えばデータベースは「データの集まり」です。ただし、「複数の人間が検索しやすいように一定の形式で整理されている」という点がポイントです。
イメージしづらい方は紙の辞書を思い出してみてください。紙の辞書は多くの言葉と意味が同じ形式で整理されて集まっています。ルールさえわかっていれば、誰でも言葉の意味を検索することができます。これも立派なデータベースと呼べます。
データベースはIT社会に不可欠
データベースはIT社会でどのように活用されているのでしょうか。実は、データベースは私達のとても身近な技術であり、生活を支えてくれています。
例えば、世界的通販書籍サイトであるAmazon。Web上で注文した商品がいち早く届き、とても便利ですよね。このAmazonにもデータベースが使われています。
商品一覧から気に入った商品を選択すると、その商品の値段や写真、口コミ、発送予定日がわかる詳細ページに遷移します。実はこの時、Amazonのシステムの裏側ではその商品の詳細情報をデータベースから検索して、画面に引っ張ってきているのです。
言い換えれば、何千何万もの商品データが検索できるよう整理され、データベースに蓄積しているからこそ、我々はAmazonで便利に買い物ができるわけです。
もちろんAmazonだけではなく、楽天などのショッピングサイトも同様です。また、Googleアカウントなどのアカウント認証システムにも、ユーザ名とパスワードと個人情報を紐付けたデータが格納されたデータベースを利用しています。
このようにデータベースはあらゆる企業のITシステムやに不可欠な技術なのです。
データベースの専門家がデータベースエンジニア
そして、この重要なデータベースを専門とする技術者がデータベースエンジニアです。冒頭でデータベースエンジニアの仕事は「設計・開発」「管理」「運用」であると述べました。
使いやすいルールを決める「設計・開発」
「設計・開発」とは、データベースをどのように作れば、使いやすくなるかを考える仕事です。
データベースは「整理されたデータの集まり」だと説明しました。企業が扱うデータは大量になり、それら大量のデータを保管するためには、大きな箱が必要になります。
しかし、箱は大きければ大きい程、用意するのにコストや手間がかかります。したがって、その企業が扱うデータに対して適切なサイズの箱を用意するのがデータベースエンジニアの仕事です。
例えば、1万冊の本を扱うWebサイトなのに、データが100冊分しか入らない箱では全然足りませんよね。逆に100冊しか扱わないのに1万冊分の箱を用意していては、空いた部分が無駄になってしまいます。
また、せっかく用意した箱にデータを貯めて、データベースを構築しても、検索したいデータを大量のデータから探し出すのに時間がかかるようでは使い物になりません。Amazonで一覧から商品を選択したあとに詳細情報が出るまで、2分も3分もかかっていてはとても不便です。
データベースの検索や動作の効率性は、用意した箱を「どのように仕切るか」「データをどんな順序で並べるか」「データをどんな形式で整理するか」などの細かなルールに依存します。そして、この細かなルールを考えて作ることもデータベースエンジニアの「設計・開発」の仕事です。
長期的なマシンの「管理」
「管理」とは、出来上がったデータベースが動くマシンを管理する仕事です。データベースを長期的に利用していくと、データの容量が大きくなりマシンの容量が少なくなったり、マシン自体の動作が遅くなってしまいます。そのような時にデータベースをチューニングし、マシンの容量を確保したり、動作の効率化を図るのもデータベースエンジニアの仕事です。
バックアップを行う「運用」
「運用」とは稼働中のデータベースのアクセス権管理などセキュリティ面の設計やバックアップを行う仕事です。
データベースには企業の重要なデータが蓄積されているので、誰でもアクセスして加工や削除できるようでは困ります。そこでデータベースエンジニアは適切な人間のみがデータベースにアクセスできるように管理し、セキュリティを確保します。
また、不慮の事故でマシンが壊れてしまいデータが吹き飛んでしまっても大丈夫なようにバックアップをすることも、データベースエンジニアの重要な仕事です。
以上のように、データベースエンジニアはデータベース開発時から稼働後まで携わり、データベースを利用する企業には欠かせないエンジニアです。それだけ、需要がある職業だとも言えます。
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データベースエンジニアを目指すメリット
ここではもう少しデータベースエンジニアを目指すメリットを掘り下げ、モチベーション向上につなげていきたいと思います。
ビッグデータ時代に向けて今後の需要は高まる
前述までの内容で、データベースエンジニアが企業やIT社会にとって不可欠な存在であることは理解して頂けたと思います。今でも十分引っ張りだこのデータベースエンジニアですが、実は将来的に需要は今まで以上に大きなものになっていきます。
皆さん、「ビッグデータ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ビッグデータとはtwitter上のつぶやきやカスタマーセンターに集まる問い合わせなど、形式は不統一だけれど蓄積されて続けてきた膨大なデータのことです。
これらのビッグデータを解析することで新しい価値を生み出すことが、今IT業界でホットなビジネスになっています。
例えば、世界中のtwitterのつぶやきを解析することで、過去にどういったものが流行って、きっかけはなんだったのか、そして今後なにが流行るのかなどの将来予測ができます。
IT化が進み、あらゆるモノがインターネットで繋がる今の時代、多くのデータが溢れています。そのデータを分析して、新たなビジネスに繋げるビッグデータは今後ますます発展していくでしょう。
そして、そのビッグデータを扱うにもデータベースは欠かせません。つまり、データベースエンジニアの需要が今以上に高まることは確実です。
データベースエンジニアになるための方法
いよいよ、データベースエンジニアになるためには具体的にどうしたらよいのかを紹介します。
脱素人するために「基本情報技術者資格」を取ろう
データベースエンジニアに限らず、何かの専門家になるための方法は、実はシンプルです。「勉強する」→「スキルや知識を身につける」→「実際にスキル・知識を活用して磨いていく」のサイクルを回すだけです。しかし、言うのは簡単でも、実践するのが難しいですよね。特に「勉強する」というのが鬼門です。漠然と勉強していても、モチベーションが維持できず、挫折してしまいます。
そこでオススメなのが、資格取得を目標に勉強することです。資格勉強は専用の参考書や問題集があるため、勉強に取り組みやすいですし、合格という明確な目標があるためモチベーションを維持しやすいです。なにより資格は自分の成果として自信にもなりますし、就職活動する面でも有利になるなど、持っていて損はありません。
この記事はIT業界自体が未経験の方向けに書いていますが、そんな方がまず取るべき資格が「基本情報技術者」です。
これは経済産業省が認定する国家試験「基本情報技術者試験」を合格すれば得られる資格です。その名の通りITに関する基本的な内容が問われる試験になります。この資格取得のために勉強すればデータベースだけではなく、コンピュータの世界全般に関する基礎的な知識を幅広く学ぶことができます。
まさに初心者が初めに目指すにはピッタリの資格と言えます。
よりエキスパートを目指すなら「データベーススペシャリスト」
基本情報技術者試験に合格し、脱素人できたら次は「データベーススペシャリスト試験」を目指すのも1つのステップです。データベーススペシャリスト試験は基本情報技術者試験と同じ情報処理技術者試験の一区分で、合格率は平均約16%とかなりの難関資格です。
その代わり、この資格を持っていればデータベースエンジニアとして、「設計・開発」「管理」「運用」のどのフェーズでも大いに活躍できるだけのスキルが身についているといえます。
2016年に流行したドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で星野源さん演じる津崎平匡がデータベーススペシャリストを持っており、ネットで話題となりました。それは、この資格がそれだけ難関な資格だったからですね。
基本情報技術者を取って直ぐ取るということはなかなか難しいですが、長期的な目標として目指す価値のある資格です。
製品に詳しくなろう
データベースを構築するためには専用のソフトウェアが必要になるのですが、実はそのデータベースソフトウェアで圧倒的な国内シェアを持つ企業があります。
それが「Oracle」です。Oracleはアメリカの企業で、「Oracle Database」と呼ばれる製品が国内のデータベースシェアの約半分を占めている正にデータベースソフトの大手です。したがってこのOracleに詳しくなれば、国内のデータベースの仕事で困ることはまずないと言えるでしょう。
そして、Oracle公認の資格「Oracle Master」という資格もあるので、この資格を目指して勉強すれば効率よくスキルアップが図れます。Oracle Masterは「Bronze」、「Silver」、「Gold」、「Platinum」と4つの難易度があり、順番に沿って取得していく必要があるため、今の自分の実力に合わせて資格取得していくことができます。
また、知名度もとても高く、世界で通用する資格であるため、自身のスキルをアピールするのに有効な資格です。
自分でデータベースを構築してみよう
知識は貯めるばかりでは意味がありません。資格勉強と並行して実際にデータベースに触ってみましょう。
実はデータベースは自宅のPCに構築することができます。例えばOracleが無償で提供する「My SQL」があります。これを自宅のPCにインストールし、実際に手を動かしてみることで勉強した知識がより定着するはずです。加えてそこで出てきた疑問をまた調べたりすることで、ぐんぐん成長することができます。
以上がデータベースエンジニアになるための方法です。自分の今の実力をしっかり把握し、目標となる資格勉強を進めていけば自ずと力が付いていきます。
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まとめ
いかがだったでしょうか。この記事では未経験からデータベースエンジニアを目指す方向けに、データベースエンジニアの仕事となるための方法をお伝えしました。
データベースエンジニアになるのは確かに簡単な道ではありませんが、どんなにスキルの高いエンジニアも初めは素人です。コツコツ勉強して経験を重ねれば、優秀なエンジニアになることができます。
苦難を乗り越えデータベースエンジニアになれれば、活躍の場は今後間違いなく広がっていきます。
まずは最初の一歩を踏み出してみましょう。
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