【決定版】SIerの大手企業一覧|会社の選び方、大手で働くメリットデメリットも解説

公開日: 2020.12.21
更新日: 2024.01.06
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「SIerの大手にはどんな企業がある?」
「自分に合ったSIerの大手企業はどこ?」

と思うことはありませんか?

SIerの大手企業で働きたいと思っても、自分に合った会社っていまいちわからないですよね。

では、自分に合った大手SIer企業を探す方法はあるのでしょうか?

そこで今回は、

  • 大手SIerの業界構造
  • 大手SIerで働くメリット・デメリット
  • 大手SIer企業の選び方
  • SIerの大手企業ランキング
  • SIerの大手企業に転職する方法

について詳しく解説します。

この記事を見れば大手SIer企業の選び方と転職する方法が必ずわかります。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

大手SIerは5種類に分類できる!まずは業界構造を理解しよう

SIerの種類

Sler業界は大きく以下の5つに分類できます。

  1. ユーザー系
  2. 外資系
  3. メーカー系
  4. 独立系
  5. コンサル系

業界によって特徴はさまざまです。
自分に合った企業を選ぶためにも、まずは業界構造を理解しておきましょう。

1.ユーザー系

ユーザー系Slerは、一般企業の情報システム部門が子会社として独立したものです。

親会社から案件を受注できるため、経営が安定しやすいことが特徴です。

また、親会社の業界は商社系や金融系などさまざまなので、所属する会社によって特定の業界知識を深められることもメリットといえます。

ユーザー系Slerには、以下などの企業があります。

  • NTTデータ
  • 伊藤忠テクノソリューションズ
  • 新日鉄住金ソリューションズ

親会社の経営状態に依存しがちではありますが、特定の業界知識を深めたい方には適した環境です。

しかしながら、幅広い知識や技術は身につきにくいので、もし就職をするならデメリットとして認識しておきましょう。

2.外資系

外資系SIerは、日本にも事業を展開している海外企業のことです。
グローバル市場で活躍する企業なので、世界規模の案件に関われることも珍しくありません。

外資系SIerの主な企業には、以下などがあります。

  1. IBM
  2. SAP
  3. Oracle

外資系SIerには日本の年功序列システムのような仕組みはなく、個人の実力によって給料が決まります。

入社には高いスキルや語学力が求められますが、外資系SIerでしか経験できないことも多いです。

国際的な市場で働きたい方には、外資系SIerが向いているといえるでしょう。

3.メーカー系

メーカー系SIerは、ハードウェアメーカーの情報システム部門が子会社として独立したものです。

商社系や金融系などがあるユーザー系とは異なり、パソコンメーカーなどが独立した会社であることがメーカー系の特徴です。

メーカー系SIer企業には、以下などがあります。

  1. NECソリューションイノベータ
  2. 東芝デジタルソリューションズ
  3. 日立システムズ

メーカー系SIerもユーザー系と同様に、基本的には親会社から仕事を受注します。

そのため、親会社の経営が安定していれば仕事が途切れることはありません。

ただし、受注先が限定されている分幅広い案件に関われないことは、ユーザー系と同様にデメリットといえます。

4.独立系

独立系SIerは、親会社を持たずに独自の経営をしている会社のことです。
親会社を持たないことで、あらゆる業界や企業の開発に関われることが独立系SIerの魅力です。

独立系SIerには、以下などの企業があります。

  1. 富士ソフト
  2. 大塚商会
  3. トランスコスモス

親会社を気にする必要がないため自由な経営ができますが、その分不安定であることが独立系SIerのデメリットです。

経営者の考え方で会社の特徴が異なるので、会社を選ぶ際には企業理念や社長メッセージなども確認するとよいでしょう。

さまざまな案件に関わり幅広い知見を身につけたい方には、独立系SIerがおすすめです。

独立系SIerとは?5つのメリット・デメリットを解説!企業を選ぶポイントも紹介

5.コンサル系

コンサル系SIerはクライアントの業務状況を理解し、経営戦略に応じてシステム構築を提案する会社のことです。

具体的には、新たなIT技術やコスト削減につながるシステムの導入を提案します。

上流工程としてクライアントを納得させないといけないので、高い提案力が必須です。

コンサル系SIerの企業には、以下などがあります。

  1. 野村総合研究所
  2. フューチャー
  3. シンプレクス

メイン業務はコンサルティングですが、なかにはシステム開発をおこなう会社もあります。

とはいえ、やはり開発力は身につきにくいので、システム開発を学びたい方はほかの系統の会社を選ぶとよいでしょう。

システム開発を本気で学びたい人は、我々が運営するDMM WEBCAMPの無料カウンセリングに参加してみるのも良いですよ!!

中小と何が違う?大手SIerで働くメリット・デメリットとは

中小と何が違う?大手SIerで働くメリット・デメリットとは

続いて大手SIerで働くメリット・デメリットについて解説します。

「何となく中小より大手の方がよさそうだから」という理由で大手SIerに決めてしまうと、入社後に思わぬ問題に直面してしまうかもしれません。

このような失敗を防ぐためにも、中小と大手の働き方の違いを事前に認識しておきましょう。

1.大手SIerで働くメリット

大手SIerで働くメリットは以下のとおりです。

  • 経営状態が安定しているので安心
  • 高収入、手厚い福利厚生など労働環境が整っている
  • 業務をおこなうなかで市場価値を高められる

大手SIerは仕事の受注が安定していたり資産にも余裕があったりするので、中小企業よりも経営状態が安定しています。

また、大手のほうが収入面や働く環境なども優れていることが多いです。
大規模な案件に関われる機会も多いので、業務のなかでスキルやノウハウを蓄積できることも魅力的です。

変化の早いIT業界で安定的かつ高待遇で働けることが、大手SIerで働くメリットといえます。

2.大手SIerで働くデメリット

大手SIerで働くデメリットは以下のとおりです。

  • 会社の古い体質にストレスを感じる可能性がある
  • 新規事業に関われない可能性がある

大手SIerは年功序列の風習などが残っている古い体質の会社が多く、平均年齢が40歳以上の会社も珍しくありません。

そのため管理職の人数も多く、社内での意思決定にも時間がかかりがちです。

新たなビジネスを展開するときにもスムーズに話が進まず、中小やベンチャー企業に先にシェアを取られてしまうこともあります。

このようなデメリットがあるので、大手SIer企業を選ぶ際には「平均年齢」や「新規事業を重視しているか」などを確認するとよいでしょう。

【ミスマッチしない】大手SIer企業の選び方を解説

大手SIerの選び方

ここからは大手SIer企業の選び方を3ステップにわけて解説します。

  1. 希望する業界を選ぶ
  2. あなたの企業選びの軸に沿って希望にマッチする会社を探す
  3. 気になった企業をさらに詳しく調べる

単純に年収ランキングなどで会社を選んでしまうと、ミスマッチにつながる可能性が高いです。

各個人に合った会社を見つける方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1.希望する業界を選ぶ

大手SIerで働きたいなら、まずは希望する業界を選びましょう。

前述した5つの業界の特徴をまとめると、以下のようになります。

業界 メリット デメリット
ユーザー系 経営が安定している 幅広い知見は身につかない
外資系 世界規模の案件に関われる 入社のハードルが高い
メーカー系 経営が安定している 幅広い知見は身につかない
独立系 さまざまな案件に関われる 経営が不安定
コンサル系 上流工程の仕事ができる システム開発力は身につかない

業界を選ぶ例もいくつかご紹介します。

  • グローバルに展開するシステム開発に関わりたいので「外資系」
  • 年齢が若い間にさまざまな経験を積みたいので「独立系」
  • 将来的な独立を考えているので上流工程の仕事ができる「コンサル系」

企業探しを始めてからも希望する業界は変更できるので、まずは感覚的に選んでみるとよいでしょう。

2.あなたの企業選びの軸に沿って希望にマッチする会社を探す

業界を選んだら、実際にあなたの希望にマッチする会社を探していきます。

企業に求める条件は人によって異なるものです。
あなたの企業選びの軸に沿って、企業を比較してみましょう。

「企業選びの軸がない…」という方は、以下の方法で比較するのがおすすめです。

  • 大規模な仕事に関わりたいなら「売上」で比較する
  • 稼ぐ力が高い企業で働きたいなら「営業利益」で比較する
  • 経営が安定した会社で働きたいなら「営業利益率」で比較する
  • 年収が高い会社で働きたいなら「平均年収」で比較する

あまりにたくさんピックアップすると絞りきれなくなるので、まずは3〜5つ程度探してみるとよいでしょう。

なお、次章では上記の4項目にわけて、SIerの大手企業をランキング形式でご紹介します。

ランキングは企業を探す際の参考になるはずなので、ぜひあわせてご覧ください。

3.気になった企業をさらに詳しく調べる

希望にマッチする会社をピックアップできたら、各企業についてさらに詳しく調べていきましょう。

情報収集を怠って会社のことをあまり知らない状態で入社してしまうと、働き始めてから後悔してしまう可能性があります。

具体的には、以下などについて確認しておくことをおすすめします。

  • 企業理念や社風
  • 社内制度、勤務条件
  • 平均年齢
  • 新規事業を重視しているか
  • 実際に働いている人の口コミ

会社のホームページだけでは入手できない情報も多いです。

口コミサイトの評判を確認したり、可能なら実際に働く人に話を聞いたりして、よりリアルな情報を集めるようにしましょう。

我々が運営するDMM WEBCAMPでも受講者の方々に様々な優良企業をご紹介しております。

【4部門で比較】SIerの大手企業ランキング

大手SIerのランキング

ではSIerの大手企業ランキングをご紹介していきます。
すべての大手SIer企業を対象に、以下の4部門にわけてランク付けをおこないました。

  1. 売上部門
  2. 営業利益部門
  3. 営業利益率部門
  4. 平均年収部門

順に確認していきましょう。

1.売上部門

企業名 分類 売上
日立製作所 メーカー系 8兆7,672億円
日本HP 外資系 6兆4,000億円
Cisco 外資系 5兆1,628億円
アクセンチュア 外資系 4兆3,567億円
富士通 メーカー系 3兆8,577億円

売上部門のランキング上位は、外資系とメーカー系の企業のみという結果になりました。

売上の大きさは、事業規模の大きさを表します。

大規模な事業に関わり、市場に大きな影響を及ぼすような仕事をしたい方は、売上高の大きい会社を目指すとよいでしょう。

2.営業利益部門

企業名 分類 営業利益
Cisco 外資系 1兆4,262億円
日立製作所 メーカー系 6,618億円
アクセンチュア 外資系 6,116億円
日本HP 外資系 4,700億円
SAP 外資系 4,683億円

営業利益部門では、外資系がトップ5のうち4つを占める結果となりました。

営業利益は事業で得た利益を表すため、営業利益の大きい会社ほど稼ぐ力が高いといえます。

稼ぐ力が高い会社は、事業で得た利益を社員の給料や福利厚生として還元していることが多いです。

このような高待遇の会社に行きたい方は、営業利益もあわせて確認してみるとよいでしょう。

3.営業利益率部門

企業名 分類 営業利益率(%)
オービック 独立系 53.7
日本オラクル 外資系 32.5
Cisco 外資系 27.6
SAP 外資系 16.2
野村総合研究所 コンサル系 15.7

営業利益率部門のランキングでは、独立系の企業が圧倒的に1位となりました。

営業利益率は売上高に対する営業利益の割合のことであり、いかに効率的に稼いでいるかを表します。

いくら売上が高くても、営業利益率が低いと会社の存続が難しくなってしまいます。

そのため経営が安定した会社で働きたい方は、営業利益率の高さをチェックするとよいでしょう。

4.平均年収部門

企業名 分類 平均年収
Cisco 外資系 1,200万円
野村総合研究所 コンサル系 1,186万円
SAP 外資系 1,050万円
日本オラクル 外資系 1,037万円
アクセンチュア 外資系 1,012万円

平均年収ランキングのトップは、 外資系のCiscoでした。

一部年収が公開されていない企業もあるため完全なランキングではありませんが、SIerの大手は高収入であるとわかります。

年収の高さをもっとも重視する方は、上記のランキングを参考にするとよいでしょう。

SIerは将来性がなくてやばい?オワコンと言われる5つの理由と生き残るための3つの施策

SIerの大手企業に転職する3つの方法

大手SIerに転職する方法

ここまではSIerの業界構造や会社の選び方、SIerの大手企業ランキングなどをご紹介してきました。

しかし、いくら自分の希望にマッチする会社を見つけても、会社が求めるレベルに達していなければ入社はできません。

そこで本章では、SIerの大手企業に転職する方法を3つご紹介します。

  1. 資格を取得して知識の幅を広げる
  2. 転職エージェントのサポートを受ける
  3. プログラミングスクールを活用する

SIerの大手企業は、未経験からでもスキルを習得すれば転職できます。

それぞれの方法について詳しく確認していきましょう。

1.資格を取得して知識の幅を広げる

ひとつ目の方法は、資格を取得して知識の幅を広げることです。

大手SIer企業への転職に資格は必須ではありませんが、資格を持っていることが多少なりとも有利に働くことは間違いありません。

未経験の方だけでなく経験者の方でも、知識のない分野の資格を取得すればスキルや知識の幅が広がります。

SIerに関連する資格は、以下のとおりです。

  • 情報技術者試験
  • Oracle Master
  • Oracle Java SE 8 認定資格
  • Solaris
  • Cisco
  • Linux
  • XML

なかには、資格を保有しているだけで手当がもらえる会社もあります。

このような会社は資格を重視していると考えられます。

自分のスキルに自信がない方は、資格手当のある会社を探したうえで求められる資格の勉強をするとよいでしょう。

資格取得により知見を広げることは、大手SIer企業に転職するためのひとつの方法といえます。

2.転職エージェントのサポートを受ける

転職エージェントのサポートを受けて、転職を目指す方法もあります。

転職エージェントとは人材紹介サービスの一種で、転職活動のプロであるキャリアアドバイザーからさまざまなサポートを受けられるものです。

具体的には、以下などのサポートが受けられます。

  • 求人紹介
  • 応募書類の添削
  • 面接対策
  • 選考スケジュールの調整

キャリアアドバイザーは企業のさまざまな情報を持っているので、保有していると高く評価されるスキルや資格などを紹介してもらえることがあります。

また選考支援も受けられるので、企業ごとに個別の対策をすることも可能です。

料金は無料なので、自分ひとりで選考に進むのが不安な方は気軽に利用してみるとよいでしょう。

3.プログラミングスクールを活用する

大手SIer企業への転職を本気で考えている方には、プログラミングスクールの活用をおすすめします。

なぜなら、大手企業に入社するためには、やはり高いプログラミングスキルが求められるからです。

いい方を変えると、高いプログラミングスキルさえあれば、市場価値の高い引く手あまたな人材になれるともいえます。

「大手SIer企業で働きたいけど転職できる自信がない」という方も多いはずです。

  • 現在のスキルに自信がない
  • 大手SIerに転職するにはスキルが不足している
  • もっと市場価値を高めたい

このように思っている方なら、プログラミングスクールの利用を検討するのもありでしょう。

なかには、入塾前に無料相談ができるプログラミングスクールもあります。

スクールの価値を判断するためにも、まずは無料相談でカリキュラムの内容を確認してみるとよいでしょう。

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まとめ:大手SIer企業で働きたいならまずは企業選びの軸を明確にしよう

今回は大手SIer企業の選び方と転職する方法をご紹介しました。

大手SIer企業の選び方は、以下の3ステップです。

  • 希望する業界を選ぶ
  • あなたの企業選びの軸に沿って希望にマッチする会社を探す
  • 気になった企業をさらに詳しく調べる

入社後に後悔しない会社を選ぶためには、企業選びの軸を明確にしたうえで会社を探すことが重要です。

いくら大手SIer企業に入社できても、自分と相性が悪い会社では心から満足して働けません。

むしろストレスを感じてしまい、すぐに辞めたくなってしまう可能性すらあります。

ミスマッチを防ぐためにも、まずは企業選びの軸を明確にして、そのうえであなたに合ったSIer企業を探すようにしましょう。

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