フリーランスの平均年収とは?年収1000万超えを目指す方法も紹介
2015年は913万人だったフリーランス人口は、2020年には1,034万人まで増加しています。
「フリーランスってどれくらい稼げるの…?」
「フリーランスになったけど、自分は稼げているのかな…?」
と疑問に思う方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、
- フリーランスの雇用形態・年代・職種別の平均年収
- フリーランスと会社員の平均年収の比較
- フリーランスの年収をアップさせる方法
について詳しく解説します。
この記事を読めばフリーランスの年収事情が必ずわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
「そもそもフリーランスってなに……?」と思う方は、まずは以下の記事を読むことをおすすめします。
フリーランスの意味とは?人気の理由や働き方・成功する方法を解説フリーランスの平均年収と単価相場【雇用形態別】
フリーランスは、働き方によって以下4つのタイプにわけられます。
- 副業系すきまワーカー
- 複業系パラレルワーカー
- 自由業系フリーワーカー
- 自営業系独立オーナー
まずは、4つの「雇用形態別」の平均年収を確認していきましょう。
【引用】Lancers「フリーランス実態調査2020」
副業系すきまワーカー
副業系すきまワーカーとは、常に企業に雇用されていて、副業としてフリーランスの仕事をしている人を指します。
副業系すきまワーカーの平均年収は63万円。
本業以外の収入源を確保することを目的とする人が多いです。
フリーランスのうち40%は、副業系すきまワーカーが占めています。
複業系パラレルワーカー
複業系パラレルワーカーとは、雇用形態に関係なく、2社以上の企業と契約ベースで働く人のことです。
複業系パラレルワーカーの平均年収は116万円となっています。
複業系パラレルワーカーは、自身のスキルを最大限に活かして働くので、「ひとつの仕事が本業」という概念がありません。
自由業系フリーワーカー
「自由業系フリーワーカー」は、特定の勤務先はありませんが、独立したプロフェッショナルとして働くフリーランスを指します。
自由業系フリーワーカーの平均年収は182万円。
もともとは企業に勤めていて、自分のやりたいことを実現するために独立したプロ意識の高い人が多いです。
自営業系独立オーナー
自営業系独立オーナーは個人事業主や法人の経営者のことで、1人でビジネスを経営しているオーナーです。
自営業系独立オーナーの平均年収は358万円。
スキルや資格、固定資産などを活用して仕事をおこなっています。
このようにフリーランスの平均年収は、働き方によって大きく異なります。
最近話題の“フリーランス”について徹底解説!
「フリーランスってどこまで自由なの?」
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フリーランスの平均年収と単価相場【年齢別】
ここまでは、フリーランスの雇用形態別の平均年収を紹介しました。
続いては、フリーランスの年齢別の年収をお伝えします。
フリーランスの年代別の年収分布
フリーランスの年代別の年収分布は、以下のようになっています。
【引用】中小企業庁「小規模企業白書2016」
年収分布からわかることは以下のとおり。
- 20代以下の45.5%は、100万円未満しか稼げていない
- 20〜50代は年代が上がるにつれて、300万円以上の割合が高くなっている
- 50代の48.6%が、300万円以上を稼いでいる
- 60代以上になると、300万円以上稼ぐ層が減少する
上記より、フリーランスが稼げるピークは50代であるとわかります。
フリーランスのピーク層は50歳以下
ランサーズの調査結果では、若年フリーランスの増加も発表されています。
50歳以上のフリーランスは減少しているのに対し、50歳以下のフリーランスは増加しているとのこと(2019年〜2020年)。
【引用】Lancers「フリーランス実態調査2020」
50歳以上のフリーランスが減少するのは、
- スキルだけが高ければOKな案件が少なくなってくる
- マネジメントスキルが求められる
- 年齢が高い分、周りから扱いにくい存在になる
という理由で、50代になると今まで通り働けなくなるからです。
対して若年層が増えたのは、幅広い働き方が認められるようになったからだと考えられます。
世の中の価値観の変化とともに、自身のスキルを活かして働きたいと考え個人事業主になる人が増えています。
フリーランスの平均年収と単価相場【職種別】
次に紹介するのは、フリーランスの職種別の平均年収です。
- WEBライター
- 動画編集者
- WEBデザイナー
- コンサルタント
- エンジニア
- 公認会計士
上記6つの職種の平均年収について、順に確認していきましょう。
WEBライター
ネット記事や書籍などの文章を作成する、ライターの平均年収は259万円です。(出典:はたらいく)
平均年収はあまり高くありませんが、なかには年収1,500万円以上稼ぐ人もいます。
スキルの高いWEBライターだと「その人が書く記事」に高い評価が付きます。
このような人は、案件の単価も高くなりやすいです。
動画編集者
動画編集者の平均年収は401万円です。(出典:求人ボックス給料ナビ)
動画編集者は、
- 撮影した映像の素材をつなぐ
- テロップを挿入する
- 効果音を入れる
などをすることで、見やすい動画を作成します。
YouTubeやTikTok、InstagramなどのSNSが流行したことで、動画編集の需要は高まっています。
編集だけでなく企画や広告などの知識があれば、フリーランスの動画編集者として年収1,500万円以上を稼ぐことも可能です。
WEBデザイナー
WEBデザイナーは、WEBサイトのデザインをする仕事です。
見た目の美しさだけでなく、サイトを利用するユーザーが使いやすいデザインを考えることが求められます。
フリーランスの在宅WEBデザイナーの平均年収は250万円です。(出典:平均年収.jp)
WEBデザイナーのなかには年収1,000万円を超える人もいますが、
- デザインの知識
- HTMLやCSSなどのマークアップ言語
- JavaScriptやPHPなどのプログラミング言語
など、WEBサイト制作に関する幅広いスキルがないと厳しい世界です。
【実情】webデザイナーは年収1000万円も目指せるのか?コンサルタント
コンサルタントはクライアントの経営の問題点を見つけて、解決するための戦略を練る職種です。
フリーランスのコンサルタントの平均年収は388万円ですが、なかには年収1,000万円以上を稼ぐ人も多いです。(出典:まねーぶ)
ただ1,000万円以上を稼ぐには、
- 豊富なコンサルティング経験
- 資格
- 人との繋がり
などが必要になります。
専門的な知識と幅広い業界に対する知見が求められます。
エンジニア
エンジニアは私達の暮らしに役立つシステムやモノ、サービスなどの作成に関わる仕事です。
エンジニアと一言でいってもその職種には、
- システムエンジニア(SE)
- プログラマー
- インフラエンジニア
など、さまざまな種類があるので、その平均年収にも差があります。
たとえば、フリーランスエンジニアの職種別の平均年収は以下のとおりです。
フリーランスエンジニアの職種別の平均年収(出典:ProEngineer保有案件調べ) | |
システムエンジニア | 840〜960万円 |
プログラマー | 720〜840万円 |
Webデザイナー | 600〜720万円 |
コーダー | 480〜600万円 |
ここまで紹介してきたフリーランスの職種のなかでも、エンジニアはとくに平均年収が高いとわかります。
下記の記事でも詳しく解説していますが、エンジニアは実力主義の世界です。
そのため確かなスキルがあれば、年齢に関係なく高収入を得られます。
フリーランスとして働くならエンジニアが最も給料が上がる可能性が高いので、年収1,000万円も夢ではありません。
公認会計士
公認会計士は、企業や学校法人などに対して以下のことをおこないます。
- 監査
- 税務
- コンサルティング
公認会計士の平均年収は926万円です。(出典:平均年収.jp)
フリーランスとして独立して仕事が軌道に乗れば、年収3,000万円以上も目指せます。
しかし、公認会計士はその分資格の取得が難しいです。
ある程度知識がある方にはおすすめできる職種ですが、1からスキルをつけるとなると時間がかかるでしょう。
今から需要のあるフリーランスを目指すのであれば、エンジニアの方に軍配が上がるでしょう。
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フリーランスと会社員の平均年収を比較
この章では、フリーランスと会社員の平均年収を比較してご紹介します。
第一章と重複する部分もありますが、フリーランスの平均年収は以下のとおりです。
- フリーランス全体:180万円
- 副業系すきまワーカー:63万円
- 複業系パラレルワーカー:116万円
- 自由業系フリーワーカー:182万円
- 自営業系独立オーナー;358万円
【引用】Lancers「フリーランス実態調査2020」
副業者も含んだフリーランス全体の平均年収が180万円、1人でビジネスを経営する自営業系独立オーナーが358万円となっています。
対して、会社員の平均年収は約441万円です。(出典:国税庁)
よって全体の平均年収を比較すると、フリーランスより会社員の方が高水準であるといえます。
フリーランスと会社員の手取り額の違い
フリーランスと会社員では、手取り年収の考え方が異なります。
結論からお伝えすると、フリーランスは売上から支払う金額が大きいので、同じ売上でも会社員より手取り年収が低くなりがちです。
それぞれの手取り年収の考え方は、以下のとおりです。
- フリーランス:売上から経費や各種税金などを引いた金額
- 会社員:総支給額から税金や保険料などを引いた金額
フリーランスの場合、会社員なら支払う必要のない経費を自分で負担する必要があります。
サラリーマンなら会社が半分負担してくれる社会保険料も、全額自分で負担することになります。
さらに業種によっては、個人事業税や消費税も収めないといけません。
個人事業主として独立した後に困らないよう、上記の違いを認識しておきましょう。
正社員並?フリーランスの貯金事情とは
続いては、フリーランスの貯金事情をお伝えしていきます。
ライフネット生命の調査結果によると、それぞれの貯蓄額は以下のとおり。
- フリーランス:431万円
- 正社員:359万
【引用】ライフネット生命「フリーランスと正社員 貯蓄額が多いのはどっち?」
フリーランスの方がサラリーマンより多く貯金していることがわかります。
フリーランスは仕事や収入が安定していないので、もしもの事態に備える意識が高いのかもしれません。
フリーランスとして独立を目指している方は、上記の貯蓄額を1つの目安としてもよいでしょう。
フリーランスで年収1000万を超える人の特徴
フリーランスで高収入を得ている人には、いくつか共通の特徴があります。
年収1000万を超えるフリーランスの特徴は、以下の3つです。
- 売上にこだわっている
- 謙虚な姿勢で仕事に取り組んでいる
- SNSでの自身のブランディングをしている
それぞれ詳しく解説していきます。
1.売上にこだわっている
フリーランスで高収入を得ている人は、売上に強くこだわっています。
具体的には、以下などの努力をしていることが多いです。
- 単価の高い案件に応募する
- なるべく良い条件で契約できるように交渉する
- 仕事をする時間を増やす
上記はシンプルな内容ですが、実践すれば確実に年収が高まります。
フリーランスとして年収を増やしたいなら、売上を上げるように行動しましょう。
2.謙虚な姿勢で仕事に取り組んでいる
フリーランスで年収1000万を超える人は、謙虚であることが多いです。
謙虚な人は現状に満足することがないので、常に向上心を持って新たな知識やスキル習得に努めます。
また誠実に仕事をこなす人は周囲からも信頼されやすいので、さまざまな情報や新たな仕事の依頼も集まりやすいです。
年収を上げたいフリーランスは、謙虚な姿勢を意識するとよいでしょう。
3.SNSでの自身のブランディングをしている
年収の高いフリーランスは、SNSをうまく活用して仕事を受注しています。
具体的には、以下などをして自身のブランディングをしている人が多いです。
- 自身の仕事に関することを投稿する
- スキルを提示したポートフォリオを紹介する
- 同業者のSNSアカウントをフォローする
SNSで仕事を受注できるようになると、高単価な案件と出会える確率が高まります。
このような結果として高い収入を得ているのです。
フリーランスの平均年収をアップさせる方法
ここまで、フリーランスの年収に関するさまざまな内容を解説してきました。
ですが「フリーランスとしてもっと年収を上げるにはどうすればいいんだろう…?」と考える人もいるでしょう。
そこで本章では、より高い収入を得るためにすべき3つのことをお伝えします。
- 需要のあるスキルを身につけて売り込む
- エージェントサイトを利用する
- 節税対策をする
年収をアップさせたいフリーランスは、ぜひ実践してみてください。
需要のあるスキルを身につけて売り込む
フリーランスとして年収を増やしたいなら、需要のあるスキルを身につけましょう。
需要の高いスキルを持っていないと、なかなか仕事の単価が上がりません。
そのため、
- デザイナー…デザイン+コーディングもできる
- ライター…ライティング+薬剤師の資格を持っている
- 動画編集者…動画編集+企画もできる
- エンジニア…フロントエンドだけでなくバックエンドやサーバーの知識もある
というように、本業のスキルと合わせて別の専門的な知識や技術があれば、フリーランスとしての価値が高くなります。
エージェントサイトの利用
フリーランス専門のエージェントサイトを利用することもおすすめです
このようなエージェントサイトは、フリーランスの人に向けて仕事を紹介してくれます。
なので、フリーランス専門のエージェントサイトを使えば、
- 高単価な案件を見つけやすい
- 営業に必要な時間が短縮できる
- 利用するエージェントによっては福利厚生も受けられる
というように、多くのメリットが得られます。
効率良く案件を受注できればその分仕事に集中できるので、よりたくさんのお金を稼げるでしょう。
クラウドソーシングは稼げない?サービス比較8選と仕事内容のおすすめ6選節税対策をする
節税対策をしっかりおこなうと、売上金額は同じでも納税額を減らせます。
具体的には、以下の2つをおこなうとよいでしょう。
- 漏れなく経費を計上する
- 開業届を提出して青色申告する
納税額が減ると、所得として使える金額が増加します。
節税に効果的な開業届に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
ぜひ、合わせて参考にしてください。
【完全版】フリーランスは開業届を出すべきか?書き方からメリットまで徹底解説フリーランスを目指す上での注意点
この記事をとおして、「自分もフリーランスを目指したい…!」と考える方もいることでしょう。
そこで最後に、フリーランスを目指す上で注意すべきことを3つお伝えします。
- しっかりスキルを身に着ける
- フリーランスになる前に実務経験を積む
- 財務管理能力を身に着ける
なお、フリーランスになるための具体的な流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。
しっかりスキルを身につける
フリーランスになりたいなら、まずはしっかりとスキルを身につけてください。
フリーランスの人にスキルがなければ、仕事を受注するのは難しいです。
なのでフリーランスを目指すなら、
- 書籍
- YouTube
- オンラインスクール
- プログラミングスクール
などを活用して、独立しても生きていけるだけのスキルを習得しましょう。
フリーランスになる前に実務経験を積む
フリーランスになりたいなら、その前に実務経験を積むことがおすすめです。
もちろん独学でも、フリーランスとして活かせるスキルは習得できます。
しかし、企業に就職して実際に働いたほうが、
- 毎月の給料をもらいながら技術を習得できる
- わからない点は上司に教えてもらえる
というように、独学だけでは身につかないスキルを学べます。
また実務経験があるほうが、フリーランスとして独立したときにより高単価な案件を獲得しやすいです。
特別な理由がないなら、まずは確実にスキルを磨ける企業に就職してみてください。
財務管理能力を身につける
フリーランスになりたいなら、財務管理能力を身につけましょう。
なぜなら、フリーランスは売上や経費、税金などお金に関することを全て自分ひとりでおこなう必要があるからです。
フリーランスを目指すなら次のように、財務の知識を習得することをおすすめします。
- 簿記の勉強をする
- 税金の仕組みを理解する
フリーランスになったばかりだと、思ったように仕事を獲得できないケースもあります。
なので、フリーランスになる前に、数カ月分の生活費を貯金しておくことも大切です。
まとめ:フリーランスの年収は働き方などで大きく変わる
フリーランスの経済規模は年々拡大しており、フリーランスになる人も増えています。
しかし働き方や職種、個人のスキルレベルなどの要素によって年収の差は大きいです。
したがって、フリーランスとして高収入を得たいなら、以下5つのポイントを押さえましょう。
- 売上にこだわる
- 需要のあるスキルを身につけて売り込む
- エージェントサイトの利用
- 開業届で節税し、コスト減
- SNSでの自身のブランディング
今からフリーランスで高収入を望むのであれば、フリーランスのエンジニアを目指してみるのが手っ取り早いでしょう。
需要もあり、狙い目の仕事のため、期間を決めて徹底的にスキルを習得すれば、5年10年先の結果が大きく変わってくるはずです。