エンジニアの給料は高いって本当?平均年収からIT業界を読み取る
エンジニアになりたい人の中には、「エンジニア=給料が高い!」と思っている人は多いのではないでしょうか?
しかし、「実はエンジニアの給料はそんなに高くない」という人もいます。
今回の記事では、エンジニアの給料は高いと言われている秘密と実際のエンジニアの給料について解説します。
決してエンジニアは給料が安い訳ではありません。
エンジニアとしての年収アップの方法についても併せて紹介します!
本記事を読んで、エンジニアの本当の給料を知り、あなたの年収アップについて考えてみてください。
エンジニアの給料には差がある?
まずは実際にエンジニアの給料を年齢別に見てみましょう。
「エンジニアとは?」という疑問を持っている方はこちらの記事をチェックしてみてください!
エンジニアとは?エンジニアの仕事をわかりやすく徹底解説
エンジニアの年齢別年収
まずは年齢別に技術職の平均年収を、平成29年賃金構造基本統計調査のデータから見てみましょう。
年齢 | 全体 | 0年目 | 1~4年目 | 5~9年目 |
20〜24歳 | 313万円 | 285万円 | 333万円 | 397万円 |
25〜29歳 | 403万円 | 329万円 | 403万円 | 437万円 |
30〜34歳 | 497万円 | 403万円 | 427万円 | 494万円 |
35〜39歳 | 550万円 | 421万円 | 498万円 | 507万円 |
40~44歳 | 609万円 | 508万円 | 575万円 | 567万円 |
45~49歳 | 623万円 | 328万円 | 612万円 | 548万円 |
50~54歳 | 682万円 | 557万円 | 687万円 | 663万円 |
(出典:e-Stat https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003084964)
上記の情報をエンジニアの仕事にあてはめると、20代と50代ではかなり年収に差があることがわかります。
また、経験した年数でもかなり幅が出てきますよね。
とはいえ、若くして年収が高いエンジニアの人もいます。
その理由としては、勤める企業やその人の技術力が関係しているのでしょう。
20代のエンジニアでも600万円を超える年収をもらっている人もいますし、それ以上の人も多くいます。
では、そもそもエンジニア職で年収が高い人が多いといわれる理由をご紹介しましょう。
エンジニアの年収が高いといわれる秘密
「エンジニアの年収は高い」と言われるには、いくつか秘密がありますので紹介します。
・IT業界の人手不足
・成果が年収に繋がる
人気の職業である
ITエンジニアに関しては、現在人気の職種であることは間違いありません。
ソニー生命保険が行った、男子高校生の「将来なりたい職業」によると、2017年度と2019年度でITエンジニア・プログラマーが1位となっています!
上の表が2019年度版で、下の表が2017年度版です。
この結果から、ITエンジニアやプログラマーの圧倒的人気がわかります。
このエンジニアの人気は現代社会にも影響を及ぼしています。
エンジニアとして、必須条件であるプログラミングですが、このプログラミングが2020年度から小学校で必修化されます。
これから益々、IT業界が盛んになっていくことがわかります。
IT業界の人手不足
大人気の職種でもあるエンジニアですが、急速に発展しているIT業界の勢いに人手が追いついていないのが現状です。
経済産業省のIT人材の最新動向と将来推移に関する調査結果によれば、IT関連産業の市場は今後も拡大していき、ITを担う人材は2030年に約59万人不足(中位シナリオ)するとみられています。
人材不足であるからこそ、良い人材は手元に残しておきたいというのが企業の本音です。
そのため、優秀な人材にはどんどん年収をアップさせますし、プロジェクトが成功すれば企業は大金をゲットすることができます。
ビックプロジェクトをこなせば報酬として大金が入ってきて、従業員へと還元されるとなると、よいプロジェクトなどに参加することができる企業で働けば平均年収は自ずと高くなるでしょう。
獲得しておきたい人には投資を惜しまない企業であれば平均年収は高くなりがちです。
成果が年収に繋がる
先ほども触れたように、若くして年収が高いエンジニアもいます。
それは、そのエンジニアがしっかりとした成果を上げているからです。
成果がでると認められるため、大きなプロジェクトでの成果に繋げることもでき、次回以降の経験にもなると思えば、どんどんステップアップすることができます。
プロジェクトを成功させるごとに年収もアップしていきますので、若くしても年収が高いこともあります。
経済産業省のIT関連産業の給与等に関する実態調査結果によると、IT関連産業では、年功型よりも能力・成果重視型の方が高い年収を得られる可能性が35歳程まで続くとの結果が出ています。
以上3点の理由からエンジニアの年収が高いと言われていることがわかったのではないでしょうか。
これからさらに期待の高まるIT業界のエンジニアは高いスキルを身につければ、その分年収が高まることが期待されるのです。
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エンジニアの給料は企業・職業で様々
エンジニアと一言でいっても、エンジニアの中にも様々な職種があります。
そのため、「エンジニアの平均給料は〇〇」と一概にいうことは難しいです。
そこで、エンジニアの職種別で平均年収をみてみましょう。
SE(システムエンジニア)やプログラマーは代表的なITエンジニアですが、その年収はピンキリです。
一般的に年収の高い職種は上流工程のエンジニアで、ITコンサルタント(IT戦略の策定やシステム監査などをする職種)やプロジェクトマネージャー(システム構築のプロジェクト責任者や管理者)などです。
エンジニアの業種別に、実際の年収を見ていきましょう。
2019年版 職業別の平均年収
順位 | 職業(ITエンジニア、WEB・インターネット・ゲーム) | 平均年収 |
1位 | システムアナリスト | 1396万円 |
2位 | システムコンサルタント(業務系) | 899万円 |
3位 | パッケージ導入コンサルタント(ERP・SCM・CRM等) | 707万円 |
4位 | プロジェクトマネジャー・リーダー(汎用機系) | 676万円 |
5位 | プロジェクトマネジャー・リーダー(WEB・オープン・モバイル系) | 648万円 |
6位 | SEOコンサルタント・SEMコンサルタント | 623万円 |
7位 | システムコンサルタント(DB・ミドルウェア) | 613万円 |
8位 | プログラマー(ゲーム・アミューズメント系) | 611万円 |
9位 | セキュリティコンサルタント | 592万円 |
10位 | システムエンジニア(DB・ミドルウェア設計/WEB・オープン・モバイル系) | 588万円 |
11位 | プリセールス・セールスエンジニア | 581万円 |
12位 | システムエンジニア(マイコン・計測・画像等/制御系) | 569万円 |
13位 | システムエンジニア(通信制御ソフト開発/制御系) | 565万円 |
14位 | システムエンジニア(アプリ設計/汎用機系) | 563万円 |
15位 | プログラマー(WEBサイト・インターネットサービス系) | 553万円 |
16位 | システムディレクター・テクニカルディレクター | 550万円 |
17位 | システムエンジニア(アプリ設計/WEB・オープン・モバイル系) | 542万円 |
18位 | 社内システム開発・運用 | 539万円 |
19位 | WEBプロデューサー・ディレクター | 538万円 |
20位 | ネットワーク設計・構築(LAN・WAN・インターネット) | 534万円 |
21位 | プログラマー(WEB・オープン・モバイル系) | 533万円 |
22位 | グラフィックデザイナー・CGデザイナー・イラストレーター(ゲーム・アミューズメント系) | 531万円 |
23位 | サーバ設計・構築(LAN・WAN・インターネット) | 530万円 |
24位 | 通信設備設計・構築(有線系) | 530万円 |
25位 | システムエンジニア(パッケージソフト・ミドルウェア) | 528万円 |
26位 | 社内情報化戦略・推進 | 528万円 |
27位 | プログラマー(制御系) | 526万円 |
28位 | ゲームプランナー・ゲーム企画 | 524万円 |
29位 | インターネットサービス企画 | 523万円 |
30位 | プログラマー(パッケージソフト・ミドルウェア) | 503万円 |
(出典:マイナビ転職 https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/income/ranking/01#ranking)
マネージメントなどの管理者的な上流工程のエンジニアほど年収が高くなります。
また、特別な技術に特化したエンジニア、例えばAIエンジニアやブリッジSE(海外のエンジニアと国内のプロジェクトの連携・橋渡し役をするSE)も高い年収を得ています。
技術スキルのほかに、金融業務に関する知識が求められるので金融業界のITエンジニアも年収が高いようです。
そして企業では、NTTデータ・富士通・NEC・野村総合研究所のような、トップ企業のITエンジニアも同様に高収入です。
言語別の給与トップ5
検索エンジンのスタンバイによると、言語別の年収は以下のようになります。
順位 | プログラミング言語 | 年収中央値 | 言語に関する情報 |
1位 | Go | 600万円 | ソフトウェア開発、ツール開発、Webサーバー等で活用でき、学習の容易さと実用性が高いことが人気 |
2位 | Scala | 600万円 | Scalaの採用企業の高まりに対する人材不足 |
3位 | Python | 575.1万円 | 需要の高まりと求人数の増加 |
4位 | Kotlin | 575万円 | Javaに代わる言語として注目 |
5位 | TypeScript | 575万円 | Googleが社内の標準言語として採用したことで注目され求人数も増加 |
(出典:スタンバイ https://www.bizreach.co.jp/pressroom/pressrelease/2018/0807.html)
扱える人の少ない言語や、新しく注目されている言語は需要が高まり、それに伴って年収も上がっていくとみられます。
エンジニアになって給料をアップさせる方法とは?
年収1000万円を目指している人はいませんか?
多くのエンジニアが年収1000万円を目標にしています。
では、どうすれば年収をアップして目標に近づけるのでしょうか?
ここでは3つの方法を紹介します。
2. 転職はもっとも簡単に年収がアップする手段
3. スキルに自信があるならフリーランスになる
1. プログラミングにプラスαの力を身に着ける
エンジニアにとって最重要なのは技術力ですので、技術スキルを可能な限り高めるのも年収を上げる方法です。
しかし、技術力は代替の利きやすいスキルです。
また、エンジニアは技術以外のことに視野が狭いと良く言われます。
そこで技術力以外にプラスαの力を身につければ、あなたの市場価値・評価は上がり、年収アップに繋がります。
・マネジメントスキル
・経営スキル
ウェブマーケティングをする
ウェブマーケティングとは、今現在Web業界では、どんなスキルやシステムが求められているのかリサーチすることです。
市場に価値のあるものは何か?市場から求められる人材は?その目を養います。
これは上流工程のエンジニアになるステップです。
マネジメントスキル
マネジメントスキルとは、プロジェクトをスムーズに進行させ成功に導く、目標、計画、スケジュール調整、人材を適所にふりわけるなどの、全体を統括する能力です。
プロジェクトマネージャーなどの上流行程には必須のスキルです。
経営スキル
経営スキルは、言葉どおり経営者的視野を持つスキルです。
社内で幹部を目指す人や、フリーランスとして活躍したいのならば備えておくべきスキルです。
2. 転職はもっとも簡単に年収アップする手段
転職は収入をアップする最も簡単な手段のひとつです。
今いる会社にとっては自分のスキルの需要が低くても、あなたは他企業にとっては求めているスキル人材かもしれません。
スキルと知識さえ持っていれば、転職で年収を上げるのはそんなに難しくはありません。
自社内での仕事内容や待遇に不満があるのなら、転職を考えるのも良いでしょう。
ただし年収が増えるからと、後先を考えずに転職するのは危険です。
一般的に外資系企業の方が高い年収を提示します。
しかし外資系企業は、結果重視の評価制度が多く、成果に応じてた報酬や年収で、長く勤めれば年収が上がるという日本的な考えはありません。
提示された年収額に捕われずに諸制度なども検討する必要があります。
バイタリティを持って、成果を出す自信のある人にはベストな環境です。
つまり転職先でスキルアップや最新知識を得られるのか、そこでどのようなキャリアパスが望めるのか、将来の自分、エンジニア像をしっかりと見据えて転職先を選ぶことが大事です。
エンジニアの転職で相談したい場合には、プログラミングスクールでキャリアについて相談することも可能です。
3. スキルに自信があるならフリーランスになる
自分のスキルに自信があり、成果をダイレクトに評価されることを望む人には、フリーランスが向いているでしょう。
ただし転職よりハードルが高く、フリーランスになっても年収がすぐアップするとは限りません。
メリットは、プロジェクトを自分で選べ、納得のいく環境で仕事が出来るのでストレスが減ります。
成果の代償が直接収入に反映されるので、仕事をすればやっただけ収入が上がります。
会社勤めでは、仕事の利益は会社のものでしたが、成果の報酬が直接自分に入ります。
スキルレベルが同じ会社員とくらべると1.5倍~2倍と言われています。
しかし、いつも仕事があると限らないので、常に仕事をとる営業努力が必要です。
また税金の申告までこなす経営者スキルもみがく必要があります。
このため、最初は副業的にはじめ、ワークバランスを考え、一歩一歩スキルを身につけてからフリーランスになる人が多いようです。
転職を視野に入れるために
この記事では、エンジニアの年収について紹介してきました。
エンジニアに転職して今よりもっと稼ぎたいと思った方も多いのではないでしょうか。では一般職からITエンジニアへの転職を考える人は何から始めたら良いのでしょう?
まずITエンジニアに必要なものはプログラミング技術です。参考書でも学べますが、専門的な知識が必要になり途中で挫折してしまうことも多いため、スクールに通って学習することをおすすめします。
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